『マンキュー経済学 ミクロ編[第3版]』を分かりやすく説明する。Part6
こんにちは。
今日もさっそくやっていきます。
今日で第Ⅱ部も終わりです。
第6章 需要、供給、および政府の政策
この章では、政策についての問題について取り扱います。
最初に価格規制、次に税金について説明していきます。
価格規制
価格規制にはある財を販売できる価格の法的最高限度を設定する価格の上限(規制)と、ある財を販売できる価格の法的最低限度を設定する価格の下限(規制)がある。
価格の上限
価格の上限よりも需要と供給が釣り合う価格が低い場合、価格の上限は拘束力を持たない。しかし、価格の上限よりも需要と供給が釣り合う価格が高い場合、拘束力を持つ制約となる。政府が競争市場で拘束力を持つ価格の上限を設定すると、財の不足が生じ、売り手は多数の潜在的な買い手に対して希少な財を割りあてなければならない。
価格の下限
価格の下限よりも需要と供給が釣り合う価格が高い場合、価格の下限は拘束力を持たない。しかし、価格の下限よりも需要と供給が釣り合う価格が低い場合、拘束力を持つ制約となる。政府が競争市場で拘束力を持つ価格の下限を設定すると、需要量が供給量を下回り、財の余剰が発生する。
税金について
政府は道路、学校、国防など公共事業のための収入を税金によって調達している。
まず、税金が経済にどのような影響を与えるか説明する。政府がある財に課税するとき、その税を実際に負担するのは買い手なのか、売り手なのか。あるいは、どのような割合で売り手と買い手が分担して負担するのか。経済学の用語で、税の負担が経済を構成するさまざまな人々の間にどのように割り振られるかを税の帰着という。
売り手に対する課税
政府がある財に売り手に対して0.5ドル課税するように義務づけたとする。これは売り手と買い手にどのような影響を受けるのか。
買い手に対する課税
政府がある財に買い手に対して0.5ドル課税するように義務づけたとする。これは売り手と買い手にどのような影響を受けるのか。
以上の図で示されたように、売り手と買い手は税を分担して負担する。税の帰着は、その税が売り手に課税するのか、買い手に課税されるのかに依存しない。
弾力性と税の帰着について
ある財に税が課されると、その財の売り手と買い手は税を分担して負担するが、税は正確にはどのように負担されるのだろうか。
以上の図のように税の帰着は需要と供給の価格弾力性に依存する。その負担の大部分は、市場のなかで弾力性が小さい側にかかる。これは、弾力性の小さい側は税に反応して売買の量を変えることが簡単にできないからである。
今日はここまで。それではまた今度。