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『マンキュー経済学 ミクロ編[第3版]』を分かりやすく説明する。Part5

こんにちは。

 

今日もさっそくやってみます。

 

昨日の続きからやっていきます。

 

 

第5章 弾力性とその応用

弾力性とは

弾力性とは、売り手と買い手が市場の状態の変化に対してどれだけ反応するかを示す尺度である。

 

第4章で説明したように、需要の変化要因として、通常需要量が増えるのは、その財の価格が下がった時、消費者の所得が増えた時、その財の代替財の価格が上がった時、その財の補完財の価格が下がった時である。

 

 

需要の価格弾力性

需要の価格弾力性とは、価格の変化に対して需要量がどれだけ反応するかを測る尺度のことで、需要量が価格の変化に対して大きく反応する時、その財の需要は弾力的であると言える。需要量が価格の変化に対してわずかしか反応しない時には、その財の需要は非弾力的であると言える。

また、密接な代替財を持つ財ほど、需要の弾力性が大きくなる傾向がある。たとえば、マーガリンの価格が一定であれば、バターの価格が少し上昇しただけでも、バターの売上げは大幅に減少する。

さらに、必需品と贅沢品について、必需品の需要は非弾力的であり、贅沢品の需要は弾力的であるという傾向がある。たとえば、今や必需品となったスマホは価格が上がったとしても需要が大幅に減少することはないでしょう。逆にヨットの価格が上昇すると、ヨットの需要は大幅に落ち込む。(※買い手の選好にもよる)

 

需要の価格弾力性は以下の式で求められる。

需要の価格弾力性=需要量の変化率/価格の変化率

たとえば、財の価格が10%上昇したため、財の需要量が20%減少した。

需要の価格弾力性=需要量の変化率/価格の変化率=20/10=2

(財の需要量は価格に対して負の関係を持つので、符号は異なるが負の符号はすべて落とす(絶対値表記))

 

需要曲線上にA点(4ドル、120個)、B点(6ドル、80個)という点があるとする。

A点からB点に移動する時、価格は50%上昇し、数量は33%減少してるので、33÷50=0.66...になる。

一方、B点からA点に移動する時、価格は33%減少し、数量は50%上昇してるので、、50÷33=1.51...になる。

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この違いを解決するための方法に、中間点の方法がある。基準点を2つの点の平均にするもの。

この方法を使うと、上の例の需要の価格弾力性は下の図のようになる。

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経済学者は、弾力性によって需要曲線を分類し、弾力性が1よりも大きいとき需要は弾力的である。弾力性が1よりも小さいとき需要は非弾力的である。弾力性が1の場合には需要は単位弾力的である。弾力性が0の場合には需要は完全に非弾力的であり、逆に弾力性が∞の場合には需要は完全に弾力的である。

以上の5つのパターンを図示する。(pは価格、qは数量とする)

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総収入とは

総収入とは、財の買い手が支払う金額であり、財の売り手が受け取る金額でもある。どの市場においても、総収入は財の価格に販売量を掛けたもの、P×Q。

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経済学者は、市場での買い手の行動を説明するのに、需要の価格弾力性以外の弾力性も用いる。

 

需要の所得弾力性

需要の所得弾力性…消費者の所得が変化するときに、需要量がどのように変化するかを測定する。

需要の所得弾力性=需要量の変化率/所得の変化率

第4章で説明したように、大部分の財は正常財なので、所得が高くなるにつれて需要量は増加するので、正の所得弾力性を持つ。劣等材は負の所得弾力性を持つ。

 

需要の交差価格弾力性

需要の交差価格弾力性…ある財の需要量が他の財の価格の変化に対してどのように反応するかを測定する。

需要の交差価格弾力性=第1財の需要量の変化率/第2財の価格の変化率

第4章で説明したように、代替財は一方の価格が上昇すると、もう一方の需要量が増加するので、正の需要の交差価格弾力性をもつ。逆に補完材は一方の価格が上昇すると、もう一方の需要量が減少するので、負の交差価格弾力性を持つ。

 

供給の価格弾力性

供給の価格弾力性とは、価格の変化に対して供給量がどれくらい反応するかを測る尺度である。

供給量が価格の変化に対して大きく反応するとき、その財の供給は弾力的である。供給量が価格の変化に対してわずかしか反応しないときには、供給は非弾力的である。

供給の価格弾力性=供給量の変化率/価格の変化率

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今日はここまで、それじゃあまた今度。

今回は図が多くて大変でした😂笑