『マンキュー経済学 ミクロ編[第3版]』を分かりやすく説明する。Part2
こんにちは。
今日もさっそくやってみます。
昨日の続きからやっていきます。
第2章 経済学者らしく考える
経済学において、物理学や生物学と同じように現実を単純化することによって現実への理解を深めるためにモデルが存在します。
〇第1のモデル:フロー循環図
フロー循環図とは、経済の構造やその参加者が相互に関わりあうのかを説明するモデルのことです。
フロー循環の2つのループのうち、内側のループは投入と産出のフロー(流れ)を表しています。家計は、所有する労働、土地、資本の使用権を生産要素市場で企業に販売する。企業は、それらの生産要素を用いて、財・サービスを生産し、財・サービス市場で家計に販売する。外側のループは対応するお金のフロー(流れ)を表しています。家計は企業から財・サービスを購入するためにお金を支払う。企業はそれらの販売によって得た収入の一部を、労働者の賃金などの生産要素に対する支払いにあてる。
〇第2のモデル:生産可能性フロンティア
利用可能な生産要素とその生産要素を用いて生産物を生み出すのに利用可能な生産技術とを与えた場合に、経済が生産できる生産物のさまざまな組合せを示すグラフを生産可能性フロンティアと呼ぶ。
曲線の内側が生産可能領域を表していて、線がその境界である。C点は生産不可能な点で、Dは非効率な状態を表している。生産可能性フロンティアは技術進歩などにより外側にシフトすることもある。
ところで、この著書のタイトルにもある通り、経済学にはミクロ経済学とマクロ経済学がある。
ミクロ経済学とは家計や企業の意思決定と、特定の市場におけるそれらの相互作用を研究するもの、マクロ経済学とは経済全体に関わる現象を研究するものである。
しばらくはこのうちミクロ経済学を説明していきますね。
実証的な主張と規範的な主張
一般的に、社会についての意見は実証的な主張と規範的な主張の2種類に分けることができる。
実証的な主張とは社会がどのようになっているかについての主張で、規範的な主張は社会がどうあるべきかについての主張である。
実証的な主張と規範的な主張の違いは、正しさを判断できるかにある。実証的な主張は、原則として、証拠を吟味することで肯定したり否定したりできる。一方、規範的な主張を評価するには、事実だけでなく価値観も必要になる。そしてこの2つは根本的に異なるものであるが、相互に結びついている。
今日はここまで。第2章は具体的なお話が多かったので短くなりました。それじゃあまた今度。